お市の方は信長の妹ではなくスパイだったという説
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お市の方
破壊工作を得意とする女スパイ
1.
運命に翻弄された悲劇の美女というがじつは破壊工作を得意とする女スパイ
だったという衝撃的な事実があります。そもそもお市の方は、じつは信長の妹ではなかったという説がある。
従兄妹、あるいは、まったく血縁のない他人だったともいわれる。実際、家臣など他人の娘を養女にしてから他大名に嫁がせる政略結婚は、この時代さほど珍しいことではない。お市の場合もそうだった。
では、彼女は何者か?
ある説では伊賀の忍者だったとするものがある。忍者の中からとびきりの美女を選んで、これを妹と偽って浅井長政に嫁がせ、彼をメロメロに籠絡させた。
すっかりお市を信じ込んでいる長政は、浅井家の軍事機密を彼女にペラペラと話してしまう。越前朝倉攻めの最中、お市からの急報をうけて長政の裏切りを知った信長が挟撃の窮地を脱した話は有名だが、これは彼女がみごとにスパイの役目を果たしたひとつの例ではなかったのだろうか?
また、浅井家が滅亡して本能寺の変で信長が殺された後、彼女は秀吉に雇われて柴田勝家のもとでスパイと妨害活動をおこなったともいわれる。お市に惚れていたお人好しの勝家は、この術中にまんまとハマる。
冬期は雪に閉ざされて戦略的に不利な越前北ノ庄城の本拠から勝家がなかなか移動しなかったのは、お市の意向が大きかったという。そのため秀吉は優位に戦いを進めることができた。
また、北ノ庄城が落城した時にお市は自害したというが、生存説もまことしやかに語られる。伊賀に隠遁して生涯を終えたというからあながち、ありえない話ではない。
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